ポジティブシンキングだけで成功できない3つの理由

あなたはポジティブシンキングで生きているだろうか。

よく「ついてる」を口癖にしようと言われる。

松下幸之助さんは、「自分は運がいい」と思っている人間を採用したと言う。こうした話は、「前向きに考えよう」「ポジティブで行こう」という話を肯定的にする。

では、本当にポジティブシンキングで成功できるのかを検証してみたい。

ポジティブな人は好感を持たれやすい

学校では、「元気がいい子ども」「人前で意見を発表する子ども」が良しとされる。

このタイプの子どもが学級委員や部活のリーダーになる。教育者としては、好ましいし、メンバーの同意も得やすい。職場でも経営者から見れば、「がんばります!」と言う社員は頼もしい。

ポジティブに考えることで特段にマイナスのことは考えにくい。しかし、「ついてるな」「運がいいな」と考えている人にとっては、それが普通のことで、特にポジティブに考えているということではない。ポジティブな人が普通のことだと考えていることを「ポジティブだ」と強く考える点に違和感が発生しやすい。

あなたはポジティブか?

人がポジティブかどうかを判定するテストがある。

1:特別な事が起こったら、一時的だと思うのか、恒常的だと思うのか

2:普通の反応をするか、特別な反応をするか

3:原因を自分に向けるか、外に向けるか

前者がポジティブで後者がネガティブだと判定される。

いかがだっただろうか?

後者が多くて残念だと思った人は確かにネガティブかもしれない。

ポジティブな人はおそらく、テストを受けない。ポジティブかネガティブかに関心がないからだ。

実際、ポジティブだと本当に成功するのか。

情熱的なリーダーとして有名なKさんの言葉を紹介する。わかりやすいポジティブ用語だろう。

まずは目の前のことに情熱を持って挑戦してみてください。
きっと夢はそこから始まるはずです。
 
たとえ逆風が続いたとしても、それでも勝ち続ける。
それが”本物のベンチャー”だと思う。
 
三流は期待されない人、二流は期待されてもできなかった人、一流は期待通りのことをした人、そして超一流の人は期待した以上のことをした人。
 
ヒーローであれ。その背中を次のヒーローが見つめている。
 
感動できる人にしか、感動は与えられない。

こうした言葉は人に勇気を与えるが、気持ちだけで成功するとは限らない。

ネガティブだと成功しないのか?

一方で、全国に店舗を構える100円ショップの「ダイソー」の創業者である矢野博丈氏は、その発言がネットで話題になる。

・商品の値段を100円に統一したのは面倒だったからです。
・PCはようできんけぇ分析はせえへん。
・ダイソーなんて底の浅い商品ですからやがて潰れるに決まってると確信を持っていました。
・私の欠点は数えきれません。
・お客様はよう分からん
・経営計画、戦略、そんなもんないです。
・わし自身、何もないんですよ、中身が。
・物事は、ずっとうまくいくことはありえないんですよ
・店舗が増えるのが怖くて「出すな出すな」と言っていた。

この発言は、ポジティブというよりも、ネガティブだろう。しかし、ダイソーは業績を拡大している。

ポジティブなのは考えでなく、行動が大事

塀の上に2匹の猫がいる。

壁の向こうは、夢のある世界だと聞く。一方で、夢を実現できる人は少数で、ほとんどの人は挫折するとも聞く。

2匹の猫は外の世界に憧れる。

悩みに並んだ後、1匹の猫は壁を飛び越えることを決断する。もう1匹の猫は、そこに止まったままだった。

さて、壁の上には何匹の猫がいるだろうか。

答えは2匹だ。

決断をしただけで、実際に壁を飛び越えたわけではない。しかし、決断をした猫が、その場に止まっている猫よりも自分が先に進んでいると考えるのは危険だ。

行動をする前であることでは、両者は同じ場所にいる。

成功したいと考える人の多くは本を読んだり、セミナーに行く。こうした行動は、私たちの成功に役立つことも多いが、マイナスに作用することもある。

典型的なのが、ポジティブシンキングになろうとする「自己啓発」だ。

成功をするために自己を啓発する。何かしかの行動をする時には、モチベーションは必要だし、やる気は原動力になる。しかし、行動するためにやる気を高めているということは、実際に行動している人よりも後ろにいるということだ。

ポジティブシンキングの3つの落とし穴

ポジティブシンキングをするための自己啓発の危険なところは、3点ある。

1:やっていないのにやった気持ちになってしまう。

気分が高揚して、何でもできそうな気持ちになる。しかも、想像をするとやった気持ちになる。これは、アクション映画を見た後に、主人公のように強くなっていると錯覚してしまう状態に近い。

2:自己啓発はスキルアップではない。

事業をやって成功したいと思うなら、事業を始めるということが大切だ。商売をしたいなら、まずは何かを売ってみるといい。メルカリに出品すれば、どんなものがどんな値段で、どんな人が買うのかがわかってくる。

3:目標を高く設定してしまう。

自己啓発は、テンションの高い人は多いので、目標を拡大しがちだ。特に、みんなの前で目標を発表し、激励を受けるイベントでは、小さな目標は発表しにくい。新入社員研修で、「会社を変革します!」と宣言して、3ヶ月後に退職する社員がいるように、大きすぎる目標は自分に過大なプレッシャーを与える。

それでも自己啓発のセミナーに成功の活路を見出す人が多いのは、グループダイナミクスにあると想像できる。同じ志のメンバーが集まり、互いを肯定し、励まし合うことで、自己拡大が起こる。ハイテンションで興奮状態になると、ドーパミンという快楽ホルモンが分泌される。脳は、快楽を求めて、自己啓発セミナーに何度も通うことになる。

想像と快楽の繰り返しで、やった気になってしまうのが自己啓発の落とし穴だ。

行動を重視する実業家からは、自己啓発に行く人は、逆にメンタルが弱いとも言われることがある。

何度も自己を啓発する必要があるなら、一人になって自分を見つめることをおすすめしたい。セミナーに参加することは、行動のように思えるが、実際は気持ちを高揚させているに過ぎないのだ。

ネガティブな状況の時に、その人の思考がわかる

ポジティブ信仰が強いのは、成功者は夢を語る傾向があることと、アメリカの自己啓発の定番である「信念」「熱意」が強調されることが多いからだろう。

マーティン・セリグマン教授の「ポジティブ心理学」でも、ポジティブな発言をすすめているわけではない。実際、本人は、それほど情熱的な人物でもない。

心理学が、病理モデルを基本として発展してきた。これによって、精神的な病気の治癒方法が確立された。これは素晴らしいことだ。

一方で、心理学者は、病気を探して治療方法を研究することに力を入れたため、普通の人をより幸せにするというポジティブな介入に発展しなかった。

ポジティブ心理学とは、人が幸せに生きるためには何が必要かを科学的に研究する学問である。

人生には、ポジティブな時もネガティブな時もある。ポジティブに生きるとは、どんな時でも、幸せな人生を歩むということだ。情熱的な思考をすれば成功するというわけではない。

ダイソーは店舗数を拡大し、魅力的な製品を投入し続けている。考え方ではなく、ポジティブな行動が成功に近づくのだ。

ネガティブな時に、「こんなこともあるさ」と気持ちを切り替え、ポジティブな行動をすることができる人がポジティブな人だろう。

まとめ

この記事ではポジティブシンキングの3つの落とし穴について解説をした。私たちが成功する人生を歩むために大切なことは、常に感情に大きな変化をもたらさず、ポジティブに「行動」をすることだ。


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