
プラス思考で生きれば、いい人生を歩むことができる。
多くの人が考えていることではないでしょうか?
実際、世の中にはプラスに考えて人生を良い方向に向かわせる類の本やセミナーが多数あります。
しかし、現実に成功している人が少ないのは、プラス思考だけでは足りないことがあるからでしょう。
この記事では、プラス思考に足りないものを考えます。
プラス思考だけで生きるのは絶対に無理
結論から言えば、プラス思考だけで生きることは不可能です。その理由は、プラスの言葉を発した瞬間にマイナスの概念を生み出してしまうからです。
「ついている」という言葉を発した瞬間に、ついてない状態を想像してしまうことがあります。この想像を打ち消すために、「ついている」を繰り返し言葉にすると、ついていない状態の連想が強まるか、想像を遮断してしまいます。
こうしたことが起こってしまう理由は、言葉は自然に対局の概念を生み出すからです。
たとえば、「いい人」という言葉を発した瞬間に、「悪い人」が創造されます。つまり、いい人は悪い人がいてこそ成立する概念で、対局の物がなければ、すべてが画一的に普通になってしまいます。
プラスはマイナスがあってこそ成立するのです。このことは、プラス思考を活かすためにとても重要なことです。
プラス思考だけで生きればどうなるのか?
マイナス思考にならないためにプラス思考だけで生きようと考えたとします。しかし、かなり難しいことです。
なぜなら、プラスのことを言おうと意識するということは、マイナスの言葉を排除しようとする意識が作用しているということです。プラスを考えると自然にマイナスが出てきます。ですから、プラスだけというのは無理なのです。
そこで、訓練でプラスの言葉だけを発する習慣を身につけることはできます。「ついている」というのを1日100回いうとかの話ですね。
しかし、弊害があります。反復練習は、思考が深まらないということです。
たとえば、野球の素振りを1000回やる人でも、1回1回考えながらやる人と何も考えない人では、上達が違います。また、ホームランばかりを想像して素振りをするのは、自分に都合のいいボールだけがくることが前提です。実践では、ピッチャーはこちらが打ちにくいボールを投げてくるので、練習の成果が出せないことがあります。
プラス思考だけで生きると、思考が深まらず、自分に都合にいい状態だけを想像しがちです。つまりは、考えが甘くなるということです。
プラス思考で生きるとはどういうことか?
人生にはプラスのこともあればマイナスのこともあります。プラス思考で生きるとは、物事をわざわざプラス思考で捉えないということだと思います。つまり、「本当にそう思う」という状態なので、普通です。
できると思って物事に取り組む。できたら次の物事に取り組む。すると、少し難しくなります。そこで、どうやればできるのかを考えます。という具合に、上に行くとか先に進むというのが、プラス思考で生きるということだと考えます。
この話をすると、どんどん難しいことにチャレンジしないといけないと思うかもしれません。しかし、経験からお話をさせていただくと、上達をするほど、できることが多くなり、リターンも大きくなります。
ショボい話ですが、若手社員として月給3万円を上げることはできませんでしたが、独立をして月収を10万円上げる方が簡単でした。
マイナス思考になってしまったら
人間なので、マイナス思考になることもあるでしょう。また、悪いことを考えることもあると思います。そうした場合、プラス思考になろうとすると、反動でマイナス思考が頭をもたげます。
この時、どうしてプラス思考に考えを振ればいいのか?
その方法は、
「自覚する」ということだと思います。
これを田坂広志さんは、「エゴをコントロールする」と言っています。
エゴをなくすことはできません。しかし、エゴを自覚し、自分を見つめることで、自分を意識することができます。自分を意識し、プラスにつながる行動をする。これこそ、マイナスをプラスに転じる方法です。
再び、プラス思考とは?
結局のところ、プラス思考とは何か?
この記事での結論は、
「自分がよくなることをやる」
「相手がよくなることをしてあげる」
「何もできない時は、話を聞いてあげる」
プラス思考とは、自分も相手もプラスになるように生きることではないかと思います。
まとめ
この記事では、プラス思考で成功できない理由とプラス思考とマイナス思考に関係を考察しました。
プラス思考とは、思考だけでなく、行動を伴うことが大切ではないかと思います。
よきことをし、よき人生を生きる。これがプラス思考でしょう。